八経ヶ岳【2026.8.24】

8月下旬、5人で奈良県の八経ヶ岳へ登った。

八経ヶ岳は標高1,915mで、近畿地方の最高峰。今回は弥山を経由して八経ヶ岳山頂を目指し、日帰りで往復する計画だ。

この日は朝早くに集合し、車で登山口へ向かった。

山に近づくにつれ、川で遊ぶ家族連れの姿も見え、いかにも夏らしい景色が広がっていた。

このときはまだ、この後あれほど激しい雨に降られるとは思っていなかった。

八経ヶ岳駐車場~八経ヶ岳山頂

駐車場に到着して車から降りると、まず驚いたのが気温だった。

晴れた夏の日にもかかわらず、エアコンの効いた車内とあまり変わらないほど涼しい。

小さな橋を渡り、登山開始。

最初からなかなかの急登が続く。気温は快適だったが、坂道を歩き続けていると、さすがに汗が滲んできた。

今回はまだ履き慣れていない登山靴を使っていたこともあり、途中から靴擦れが発生。

登山靴は本番前にある程度履き慣らしておくべきだと身をもって学んだ。

さらに、飲み物を用意するのを忘れるという失敗もあった。幸い同行者から水を分けてもらえたものの、登山前の準備の重要性を改めて実感した。

急な登山道を登り続け、弥山へ到着。

山頂付近の小屋で休憩する。

ここまでは比較的快適な登山だったが、いつの間にか空には雲が広がり始めていた。

少し嫌な予感がする。

それでも、この時点ではまだ「雨が降るかもしれない」程度に考えていた。

八経ヶ岳山頂までは、あと少し。

そのまま歩き続けることにした。

八経ヶ岳の山頂まで、あと数分。

そこで雨が降り始めた。

「ついにレインウェアの出番だ」

この日、初めて使うレインウェアだったこともあり、最初は少しうれしかった。

しかし、そんな余裕があったのも束の間。

雨脚は一気に強くなり、あっという間に土砂降りになった。

山頂へ到着したものの、残念ながら周囲は雨と雲。

期待していた景色を見ることはできなかった。

山頂で写真を撮り、早々に下山することにした。

八経ヶ岳山頂~八経ヶ岳駐車場

今回の山行で最も大変だったのは、ここからだった。

下山を始めると、今度は雷まで鳴り始めた。

先ほどまで普通の登山道だった場所を、大量の雨水が流れている。

坂道はまるで小さな川。

濡れた岩は滑りやすく、一歩一歩、足を置く場所を確認しながら慎重に下っていく。

登りではそれほど怖さを感じなかった道も、豪雨の中で下るとまったく別の道に見える。

経験豊富なメンバーに後ろから見守ってもらいながら、ゆっくりと下山した。

途中、弥山まで戻ったところで一度晴れ間が見えた。

「ようやく雨が終わったか」

そう思って休憩していると、再び雨。

「山の天気は変わりやすい」とよく言われるが、その意味を身をもって理解する一日となった。

最終的に駐車場へ戻ったころには、雨も上がっていた。

下山中はほとんど足元しか見る余裕がなかったため、安定した地面に立って周囲を見渡した瞬間の解放感は格別だった。

八経ヶ岳駐車場~泥川温泉

下山後は温泉へ向かった。

雨に打たれて身体はすっかり冷えていたため、温かい湯が最高に気持ちいい。

着替えは無事だったものの、持ってきたタオルまで雨で濡れてしまっていた。

雨の日の登山では、ザックの中身まで含めた防水対策が大切だということも学んだ。

泥川温泉~鳥せい 京橋店

温泉を出た後は車で移動し、夕食へ。

朝からまともな食事をあまり取れていなかったこともあり、下山後のしっかりした食事はありがたかった。

登山、土砂降り、雷、温泉。

朝からかなり濃い一日だったが、無事に山から帰ってきた後にみんなで食べる夕食は、やはり格別だった。

振り返って

今回の登山では、経験の差を強く感じた。

特に雨の中での下山は想像以上に難しく、体力があるだけでは安全に山を歩けないことを実感した。

登山道の状況を見ながら足場を選ぶこと、濡れた岩の上を安全に歩くこと、ペースを調整すること。

こうした技術は、実際に山を歩きながら身につけていく必要がありそうだ。

一方、今回初めて本格的に使用した登山靴とレインウェアは非常に役立った。

登山靴は足首までしっかり覆ってくれ、雨水が流れる登山道を歩いても内部にはほとんど水が入らなかった。

レインウェアについては、言うまでもない。

山頂直前からの土砂降りを考えると、持っていなければかなり厳しい状況になっていただろう。

そして今回最大の教訓は、

「登山靴は本番前に履き慣らしておこう」

ということ。

初めての靴擦れは想像以上に痛かった。

飲み物を忘れないことも含めて、登山は山に入る前の準備から始まっている。

快適な夏山から始まり、土砂降りと雷に遭遇した今回の八経ヶ岳。

山頂からの景色こそ見られなかったものの、山の天候の変化や装備の重要性を実感できた、忘れられない登山となった。