宿のオーナーにバスターミナルまで車で送ってもらい、早朝のバスでウランバートルに戻った。もう少しダランザドカドに滞在してもよかったのだが、ウランバートル行のバスは週3ほどしかないので、今日帰ることにした。バス車内の記憶は全くない。休憩の時間以外はほとんど寝ていた。バスターミナルに着き、重い体を引きずりながら宿まで向かった。
この日以降の記憶はほとんど残っていない。砂漠での疲労から、観光する気もなくなっていた。昼間から、たらふく食べ、しこたま飲み、ひたすら寝ていた。
帰国して実家に帰り、寿司を食べながら今回の旅について親に色々聞かれたが、砂漠で行き倒れそうになったということだけは隠しておいた。両親も詳細について知らない方がかえって安心できるだろう。これからも探検を続けるためには多少の嘘も必要なのだ。
後日、ゴビ砂漠での反省から『米陸軍サバイバル全書』を入手し授業前に読んでいたら、味谷に目撃され探検部内でネタにされたが、良書なのでもし砂漠に行く人がいるなら、読んでおいて損はないだろう。
