利尻・礼文島遠征【2026.9.9-15】

利尻・礼文島遠征【2026.9.9-15】 の写真 1 登山

探検部に所属して3年半。1年生の九州遠征では山に登る楽しさを、2年生の北岳や六甲全山縦走ではそのしんどさを、3年生のアメリカ遠征では異国に行く楽しさ(と飛行機を逃して空港泊する経験)を味わってきた。探検部の遠征一つ一つが、自分にとって貴重な”経験”になっている。

そんな私が、屋久島、富士山に続く夏の大型企画として立てたのが、利尻島・礼文島遠征だ。日本最北の百名山・利尻山(利尻富士)や利尻・礼文島なんて、この先絶対に行かないだろう。ざっと計算して航空券込みで10万円。金欠の探検部員にこんな遠征を提案して誰が来るんだと思ったが、意外にも11人集まった。

9/9(1日目)

朝5時に起き、伊丹空港8時発の便に搭乗。前日まで日本各地で大雨が降っていて、飛ぶか怪しかったがなんとか乗れて良かった。稚内で車を借りる組は羽田で久しぶりに会う先輩と合流し、13時半ごろ稚内空港に到着。外に出ると天気が良くて涼しい!やっぱり北海道は、本州と違ってさっぱりしていて過ごしやすい!

探検部が毎度お世話になっている9人乗りハイエースを借り、せっかく北海道に来たので海鮮を食べにノシャップ岬近くの食堂へ。北海道の海鮮はやはりおいしい。海鮮が嫌いな人に一回食べてもらいたいくらいだ。フェリーまで時間があったのでノシャップ岬に行くと、きれいな形の利尻富士を拝むことができた。この景色を見ると登りたくてウズウズして、翌日の登山が楽しみになった。

利尻・礼文島遠征【2026.9.9-15】 の写真 1

久しぶりに離島へ渡る船は、磯の香りと夕日が相まって最高だった。いやーホントにバイトして、この遠征に来られて良かった。18時20分ごろ鴛泊港に到着。夕食に頼んだザンギ定食は想像以上のボリュームで、お腹をパンパンにしながらなんとか完食。明日の登山に備えて早めに寝た。

9/10(2日目)

朝4時に起き、5時過ぎに登山開始。てんくらを見るとC、YAMAPのコースタイムは往復9時間。登る気が失せかける。途中の甘露泉水で、島内のQRコードや位置情報でポイントを集めると特産品詰め合わせが当たる「利尻ポイント」の存在を知った。ポイ活大好きな私はもちろん参加。ポイントが増えていくたびにドーパミンが出てしまう。

最初は森の中だったが、標高500mあたりから視界がひらけ、海を一望できた。しかし山頂付近は分厚い雲の中。案の定、雲に入ると凄い風で、前も全然見えない。ここ最近で最悪の登山だ。山頂まであと1時間半というところで「運搬にご協力ください!」「マリオみたいな所が荷降ろし場所です」という看板が。どこだそれ???もうちょっと分かりやすく書けよ!と思いつつ、筋トレがてら協力することに。しばらく歩くと、黒くて太い筒がたくさんある場所に看板があった。そういうことか!マリオ=土管ということだったのか。看板を作った人の語彙力よ(人のことは言えないが…)。

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登山開始から約4時間、やっと登頂。山頂からの眺めは…まあ良くない。とりあえず集合写真を撮って下山した。12時半ごろ下山して近くの温泉へ。昼は鴛泊港近くで海鮮ラーメンを食べ、ポイントもゲット。ゲットするたびにニヤけが止まらない。夜は宿のキッチンですき焼きや鍋を作り、プチ宴会をした。登山終わりの宴会は探検部で一番幸せな時間である(これをしたいがために山に登っているのかもしれない)。

9/11(3日目)

この日は朝から利尻観光とポイ活。2人の部員は自転車を借りて島を一周するらしい(このあと番外編で登場する)。登山の翌日にそれは度胸がある。私を含め大多数は筋肉痛にやられていた。

まずは神居海岸パークでウニむき体験。水槽のウニを網で捕って海水につけると、トゲとは別に、管足と呼ばれる細い触角のようなものがニョロニョロと出てきた。トゲもちょこちょこ動いていて、ウニって生き物なんだと実感した。実際にむいたウニを食べてみたが、1個でいいやとなる味だった(まずくはないが)。

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昼はオタトマリ沼の近くで、1日5食限定の定食を注文。5食限定のはずが、なぜか8人分頼めた。「限定」という言葉に見事に釣られてしまった。ご飯茶碗1杯に対して、味の濃いご飯のお供が5つ。どう考えても量が釣り合っておらず、食べ終わったときには口の中がしょっぱくなっていた。午後は有名なモアイ像や沼、岬をめぐった。屋久島と比べると、島一周が短く感じた。

9/12(4日目)

フェリーまで時間があったので、利尻で有名な飲み物「ミルピス」を飲みに行った。年季の入った建物に手書きの張り紙、店内はまさにおじいちゃんおばあちゃんの家という感じ。味は薄めのカ◯ピスのようで、おばあちゃんがサービスで出してくれたショウガ味は、すっきりとしていて美味しかった。

4日間お世話になった利尻島に別れを告げ、礼文島へ。この日の利尻山は山頂まではっきり見えていて、今日登っていれば…と少しやるせない気持ちになったが、フェリーから見える利尻富士はとてもきれいだった。

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礼文島ではレンタカーを借りてまず桃岩展望台へ。礼文島は利尻島と違って平地が少なく、木もほとんど生えていないので、遠くの方まで見渡すことができた。利尻富士もくっきり見えた。

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展望台の後は、目の前の網でほっけを焼く「ほっけのちゃんちゃん焼き」を食べた。ほっけと味噌の味がいい感じでおいしい。その後は最北限の地・スコトン岬へ。ここで大事なのは、最北”端”ではなく最北”限”であることだ。実は宗谷岬の方がやや北に位置していて、観光振興のために「最北限」という言葉を付けたらしい。澄海岬などにも立ち寄り、17時10分のフェリーで稚内へ戻った。

稚内の夜は、利尻・礼文での健康的(質素)な食生活の反動で山岡家へ。特製ネギみそラーメン、オプションは全部普通で。これがホントにうまい。涙が出るくらい美味しかった。稚内駅で、夜行バスで札幌へ向かう3人とお別れした。

9/13(5日目)

この日は2人が先に帰る日。飛行機まで余裕があったので、ノシャップ岬と宗谷岬へ。果てに来たなという感じだ。2人を送り出した後は、残りのメンバーで国立公園のサロベツ湿原に寄って旭川へ。湿原は一面の平野で、時期が悪く花はほぼ枯れてしまっていたが、そこで食べた牛乳ソフトはうまかった。

夜は旭川でジンギスカン。初めて食べたが、焼き上がりまでが早く、身も柔らかくて美味しかった。この日の宿は、旭川で一番安かった1人2856円(+宿泊税)のホテル。ドリンクバーやカップ麺、お菓子が無料で、漫画やファミコン、アーケードゲーム、卓球台まであり、まさに大人にとっての夢の国だった。元卓球部の意地を見せるべく、この中で一番上手かった先輩に挑んだが、デュースの末に負けてしまった。

9/14(6日目)

長いようで短かったこの遠征も今日が最後。天気予報は曇りのち雨、てんくらもC。しかもこの日だけ天気が悪い。旭岳ロープウェイの始発に間に合わせるべく、朝4時半に起床した。山頂駅に着くと一面真っ白で、全然先が見えない。駅にはクマの目撃情報の印がたくさんあり、熊鈴を鳴らしながら進んだ。

雲の中は風がとても強く、気がつくと全身濡れていた。出発から2時間半で山頂に到着したが、もちろん何も見えない。早めに写真を撮って下山を始めると、突然雲が切れて、その間から地上の様子が!色づいた山肌、噴気孔、そして一瞬で山頂駅や向こうの山まで見えた。山の天気は本当に変わりやすい。この景色は、実際に登ってこそ見える景色である。

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下山後は、ハンバーグが有名だという洋食屋へ。ハンバーグはもちろん、付け合わせの野菜が甘くてとても美味しかった。温泉に入ってから、有名な青い池へ。修学旅行生などでにぎわっていた。池の中にはアルミニウムが含まれていて、それが青く見える理由らしい。

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ところが、旭川発羽田行きの便が前の便の天候不良で遅れていることが判明。羽田からの伊丹行き最終便に間に合わないので、新幹線で帰ることにした。結局1時間半遅れで出発し、羽田に着いたものの預け荷物がなかなか出てこない。ヤバい、間に合わない…。時計を見ると20時05分。終電は20時04分。今日中に実家に帰れなくなった。一緒にいた部員と、トロントで飛行機を逃して以来1年ぶりの空港泊である。国際線ターミナルの展望デッキ前のベンチで夜を明かした。

9/15(7日目)

朝5時に起き、6時20分の便で大阪に帰宅。ベンチでの睡眠は、めちゃくちゃ悪くはなかったが、深くは眠れなかった。こうして長い旅は幕を閉じた。

6泊7日、北海道メインの遠征は初めてで、北海道の大きさと素晴らしさを感じることができた。離島という閉ざされた地域を開拓していくのはやはり楽しかったし、貴重な”経験”もたくさんできた。これまで数々の遠征のPLをしてきたが、この利尻遠征と9月の奥穂高遠征でPLは終わりにしようと思う。これまで企画に参加してくれたすべての人に感謝を込めて。この探検報を読んでいる後輩たちには、これからもどんどん企画を立てて、探検部を盛り上げてほしい。

番外編①:札幌観光

ここからは、5日目から別行動で札幌を観光した部員の記録です。

4日目の夜、本当はジンギスカンを食べたかったが、土曜の夜に10人という大所帯で予約が取れず、日本最北の山岡家へ。特製味噌ラーメン(固め濃いめ多め)の早死に三段活用を注文した。魚メインの健康的な食生活が続いていたので、家系特有のギルティー感がたまらない。ほぼ油、ただその油が体に染みわたる。うまい、うますぎた。その代償に、ラーメンの匂いをまとったまま風呂にも入れず夜行バスに乗ることになった。隣に座っていた人、ほんとうにごめんなさい。

稚内から札幌へはJRの特急か高速バスの2択だが、特急は本数が少ないうえに高すぎる。23時発、翌朝5時半着の夜行バス(6600円)は、移動代と宿代がセットになったと考えれば安いものだ。1人あたりのスペースも広く、思ったより快適に過ごせた。

札幌ではまず白い恋人パークへ。工場見学に石屋製菓の歴史展示、フラワーパークやフォトスポット、白い恋人を使ったデザートまであって満足度は非常に高い。カップルやファミリーの中で、明らかに男2人の僕たちは浮いていたが、十分楽しめた。特に白い恋人を使ったドリンクはおすすめだからぜひ飲んでみて。

続いて円山動物園と北海道神宮へ。小学生以来の動物園だったが、謎に群れからハブられている象、直立しているクマ、可愛すぎるレッサーパンダ、いかつい虎と、語りつくせない魅力的な動物たちがたくさんいた。地下鉄の駅から歩いて行けるのでおすすめだよ!

夜はすすきので「すみれ」の味噌ラーメン。しっかり効いたショウガの味が食欲をそそり、なんといっても油と味噌のパンチがすっごくおいしい。父親が「こんなにうまい味噌ラーメンは食べたことない」と言っていたが、自分もそう思った。17時20分ごろに入って、出るころには長蛇の列。冬の寒い時期にもう一回行きたい。その後はテレビ塔に登って夜景を楽しんだ。

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6日目は、北広島駅の駅ビルにある「マジックスパイス」でスープカレーを食べた。シャビシャビのスープに野菜がふんだんに入っていて、香辛料の香りが食欲をそそる。そして今回の旅で最も楽しみにしていた、エスコンフィールド北海道のドームツアーへ。バックネット裏の席や選手の控室、ベンチを見学でき、実際にグラウンドにも足を踏み入れられる、野球ファンにはたまらない内容だった。球場自体は無料で入れるが、どうせ行くなら3500円のドームツアーに課金することを強くおすすめする。最後は新千歳空港でジンギスカンを食べ、北海道遠征の幕を閉じた。札幌観光は初めてで、非常に楽しめた。あ、でも回転ずし食べ忘れた。次は北海道の南端、函館に行きたい。

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番外編②:自転車で利尻島一周

最後は、3日目に自転車で利尻島を一周した部員の記録です。

前日の登山で両足の筋肉痛がアホほど痛いが、そんなことは関係ない。我々は自転車で島を一周するのみだ。とはいえ自転車組は自分と2回生の部員の2人だけで、他は車で島をめぐるらしい。こぎ始めたはいいものの、すさまじい風が吹き荒れていてかなりしんどい。あと、絶妙にアップダウンがあるのがイラっとする。島の集落は東西南北にしかなく、間の道には本当に何もなかった。

30kmほど進んだところで昼食に。2人ともどーーーーしても海鮮が食べたかったので、11時ごろから腹ペコなのを13時まで我慢して海鮮定食屋へ入った。我慢したかいがあった。本州では味わえない味だった。

その後はウニ採り体験へ。風が強すぎて海では採れず、代わりにいけすの中のウニを採集し、己の手で掻っ捌いてその場で食べるという斬新な体験をしてきた。身がどれだけ詰まっているかは運次第で、自分のウニはかなり多い方だったらしい。実食すると非常に濃厚で、そのあと南国スムージーを飲んでも後味が消えず、晩ご飯まで口の中がウニの味だった。

なんとか一周して戻ると、宿の「利尻の鉄人」チャレンジで、島一周(自転車)+利尻山登頂の「準鉄人」に認定された。ぜひ「利尻の鉄人」で検索してみてほしい。夜は星空を見に行った。スマホで撮った写真より、肉眼で見た方がずっと美しいので、ぜひ見に行ってほしい。

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4日目の夜、稚内でジンギスカンを狙ったものの、営業時間は店主の気分次第らしく、Googleマップの情報が通用しない。数軒回っても食べられず、35分並んだラーメン屋で醤油ラーメンの大盛りをいただいた。待ったぶん、滅茶苦茶うまく感じた。

5日目は宗谷岬で観光バスのツアー客にどこから来たか尋ねてみたら、福岡からだった。なんというか負けた気がする。その後、駄々をこねて連れて行ってもらった3800円のスーパー海鮮丼は、どれも新鮮でおいしかったが、5年前は2500円だったらしく、物価高をひしひしと感じた。帰りの飛行機は出発が遅れ、神戸空港に着いたのは22時。その足で食べた二郎系ラーメンは、やはり我慢したかいがあってうまかった。旅で食べたものはどれもおいしかったが、身近にもおいしいものはあるんだなと気づかされた。